改変

四月からのテレビ番組は、クイズがドッと増えるそうですね。


似たようなものばかり作られても見ませんよね〜。


どっちみち、最近は時間がなくて、ほとんど見てませんが(ハァ〜)







連載中
《金の声・鉛の道》… 同じドイツ系でも、プロイセンの軍隊は強かったらしいですが、オーストリアは気の毒なほど弱かったとか…






今日は、しっとりと心に残る女優さん、ドロシー・マクガイア(本名ドロシー・ハチェット・マクガイア 1913〜2001)です。



アメリカのネブラスカ州オマハに生まれ、中流家庭の温かい雰囲気で育ちました。
幼いときから芝居が好きでした。 父親が彼女の才能を認め、励ましてくれました。
学校の演劇部などで腕を磨いた後、オマハの市民劇場の「シンデレラのキス」という劇でデビュー。
観客には、学校の先輩にあたる名優ヘンリー・フォンダの姿もあったそうです。



オマハとインディアナポリスで大学教育を受けてから、ドロシーはブロードウェイに行きます。
そこで最初に掴んだのは、ソーントン・ワイルダーの舞台劇「わが町」の主役エミリー・ギブ……の代役でした。
最初から主役とはいきませんでしたが、間もなく本主役のマーサ・スコットが降りたため、舞台を務めて実力を発揮しました。



そして、ジョン・バリモアと共演した「My Dear Children」などを経て、1941年に「クローディア」で主役を射止めます。
クローディアというまだ子供っぽい娘が、突然の結婚で現実に目覚め、逞しく成長していく姿を描いた心温まる喜劇です。
この劇はヒットしてロングランになり、映画化することになりました。


ハリウッドから来た有名プロデューサーのデヴィッド・O・セルズニックは、ドロシーの演技を見て、このまま映画に使おうと決めました。
2年後にドロシーとロバート・ヤングで映画化された『クローディア』は大当たり。
3年後に『クローディアとデヴィッド』という続編が作られるほどヒットしました。




ドロシーの名声を決定的にしたのは、エリア・カザン監督のデビュー作『ブルックリン横丁』です。
20世紀初めのニューヨーク、下町ブルックリンに住む庶民一家の哀歓を描いた人情劇で、ドロシーは、生活力のない亭主に悩む若い妻を演じました。
このケイティ・ノーラン役は、はじめジーン・ティアニーという美人女優がやるはずでしたが、妊娠してしまったので、ドロシーに回ってきたものです。
でも、完成してみると、ドロシー・マクガイアしか考えられないほどの適役になっています。



可憐で、楚々として、奥ゆかしい――そういう雰囲気を持った人です。
ハート型の顔立ちで、眼が大きく、じゅうぶん美人なのですが、派手ではない。
本人の性格も、まさにそういう人だったらしいです。




同じ1945年に、ドロシーは『らせん階段』というサスペンス映画に出ています。
これも20世紀初頭の1916年を背景にしたもので、身障者の若い娘だけを襲う連続殺人犯の恐怖を描いた話です。


ドロシーの役は、村の名家に勤めるお手伝いさんのヘレン。
かわいくて働き者ですが、口をきくことができません。
両親を火事で失ったとき、ショックで声を出せなくなってしまったのです。
耳は普通に聞こえるので仕事に支障はありません。 働き者で、屋敷の人々に愛されています。


村に新しくきた若い医者は、ヘレンに好意を寄せていました。 でも、口をきけないのが引け目で、ヘレンは素直に彼の腕に飛び込むことが出来ないでいます。
そんなある日、近くの町で女が殺されました。 足の不自由な若い女性でした。


その晩、屋敷に一人の男がやってきます。
女主人の次男と名乗るその青年は、軽薄に騒ぎまくって、長男の真面目な弁護士と喧嘩になってしまいます。
喧嘩の原因は、弁護士の美しい秘書でした。



そして、夜遅くにヘレンが地下へ降りると、そこには秘書の無残な死体が……



犯人はやがて正体を現し、口のきけないヘレンを追いつめていきます。




というホラーな話。
サイコ・サスペンスの趣きもあります。
最後に一言しかセリフのない難しいヘレンの役を、ドロシーは見事に演じていて、個人的に好きな映画です。
まったく吠えずに台所でフテ寝しているブルドッグもかわいいし(笑)




この話を現代に置き換えて再映画化したものをテレビでやっていましたが、駄作でした(残念)






1947年、ドロシーは、ユダヤ問題という難しいテーマの『紳士協定』に出て、アカデミー賞候補になります。
受賞したのはロザリンド・ラッセルで、その後は一度も候補に推薦されませんでした。
これは、ドロシーの人気と演技力から見て信じられないことです。
理由のひとつは、たぶんドロシーが、ハリウッドの基準からいって考えられないほど謙虚な人柄だったからでしょう。



彼女はパーティーが嫌いで、自己宣伝が嫌い。 演じることが純粋に好きで、それだけで幸せな人でした。
だから、賞なんかもらえなくても、ファンの心に強く残っています。



1956年にゲイリー・クーパーと共演した『友情ある説得』


1960年にロバート・プレストンと夫婦役を演じた『階段の上の暗闇』


どちらも、迷い、悩みながらも懸命に夫婦の絆を保とうとするけなげな奥さんを演じて、見終わった後深く心に残ります。




アメリカの良き母としてのイメージは年々高まり、1965年には、遂に母の中の母、イエス・キリストの母マリアまでやってしまいました(←『偉大な生涯の物語』)




家庭生活も模範的です。
1943年に結婚した「ライフ」誌のカメラマン、ジョン・スウォープと、彼が1979年に亡くなるまで添い遂げました。
父と同じ写真家の息子マークと、母と同じ女優の娘トポがいます。



その後もテレビやラジオのナレーションなどで元気なところを見せていましたが、2001年に足を骨折してから急激に弱り、85歳で心臓麻痺のため、世を去りました。











web拍手ありがとうございます! 今朝方ザーッと雨が降りました。 ひと雨ごとに春めいてきますね〜。 今年の花粉はどうなんでしょ(←こういう話題はイヤですけどね)











《二つの願い》、《丘の家》にご感想を下さった方々、ありがとうございました!



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jiris

  • Author:jiris
  • 社会人です。
    好きなもの:生きとし生けるもの(動植物、昆虫を含む。例外は蚊とゴキブリと、花につくアブラムシ)
    好きな作家:シャーロット・マクラウド、ロバート・ゴダード、キャロリン・G・ハート、ケン・フォレット等多数
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